食物経口負荷試験レポ~子供の食物アレルギー~
公開日: 2016年1月14日木曜日 子育てノウハウ 食物アレルギー
★長男が食物アレルギーの経口負荷試験で入院★
2016年1月、うさどんの長男(7歳)は食物アレルギーの経口負荷試験を行うため2日間の入院をした。
実のところ、このような検査入院は今回が初めてではなく、2歳からほぼ毎年行っている。はじめて経口負荷試験を行う方のために何か参考になればと思いレポートすることにした。
目次
入院までの経緯
経口負荷試験は食物アレルギー治療の最終段階で行われるものであり、かかりつけ医にいきなり「子供に経口負荷試験をやらせたい」と希望しても受け入れられるものではない。
自身の過去の経験では、子供の適切な治療が行われる中で、医師の方から「そろそろ経口負荷試験をやってみましょう」と話を切り出されるパターンが多い。
しかし、中には経口負荷試験にあまり積極的ではない医師もいる。そのような場合は、あえて自ら、やんわりと口に出すと経口負荷試験に進む場合がある(食物アレルギー治療中の子供を持つママ友・談)。
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入院までの準備
経口負荷試験にのぞむと決まったら、入院の準備をすすめよう。
経口負荷試験は、万が一アナフィラキシーなど重篤な症状が出た時のために、ちゃんと相応な処置ができる病院でないと実施できない。(参考URL:食物アレルギー診療ガイドライン2012ダイジェスト版第8章)大体が入院設備のある総合病院であるので、
ほかの病気と同じような入院の準備が必要である。具体的には、
- タオル類
- パジャマ・下着類
- 洗剤など日用品
であったりする。その点は入院する病院のパンフレット等準備品に従う。
ただ、売店があったり、着衣を貸し出す制度があったりするので、工夫すると持ち物は減らすことができる。
とくに、経口負荷試験が順調に進むと、外泊(病院を出て自宅で1泊して朝戻ってくる)を許可される。しかも、わりと入院が決まった時点で「外泊を希望しますか?」と看護師さんから希望を取られる。特に子供が小さいほど、家で寝泊まりして翌朝病院に戻った方が楽な場合が多い。外泊だと更に荷物は少なくて済む。
うさどんは毎回外泊だったので、大きいリュック一つくらいで済んだ。また、おそらく病院書類にはないがあった方が便利であるものも記載しておく。
- ティッシュ(ボックスで)
- 必要なら幼児用のストロー付き飲料(ジュースなど)、また麦茶など甘くない大量に飲める飲み物
- 白米のおにぎり
- 宿題(小学生の場合。事前に学校に連絡して日数分先生に出してもらう。)、筆記用具。
- ジグソーパズルなどの暇つぶし。(低学年なら100ピース前後がちょうどいい)
- 小学生未満の幼児なら幼児雑誌。
- セロテープ(雑誌の付録を組み立てる)
- あれば小型のポータブルDVDプレイヤー(イヤホン付き)。うさどんの行った病院では、数に限りはあるがDVDプレイヤーの貸し出しというものも行われていた。
すべて揃える必要はもちろんない。
後述するが経口負荷試験の場合、順調に進んで症状が出ない時でも既定の時間はベッドでおとなしくしていなければならないので、その場で子供がおとなしくしていられるものがあるかないかで親の負担度が大きくかわってくる。
上記以外のおもちゃは小児病棟は自宅から持ち込みができるかわからないので、事前に確認した方がいい(幼児用のおもちゃは清潔に管理されたものが病棟にそろっていることが多い)ただ、持込みできてもビーズやボールのように拾うのが大変なものはやめた方がいい。
ちなみに今回の入院では、暇つぶしには宿題とジグソーパズル、まんがを持って行った。
また、体調管理も非常に大事である。風邪をひいたら入院は延期される。
付添人(親など)も風邪をひくと小児病棟には入れない。インフルエンザの予防接種は義務ではなかったが、受けていなかったうさどん親子は入院中マスク着用を義務付けられた。兄弟がいる場合も、学校の感染症流行を常に把握し、気を配った方が賢明である。(とくに入院中で外泊する場合)
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入院、そして負荷試験開始
さまざまな関門をクリアし、いよいよ入院して経口負荷試験が開始される。
朝食は抜きで、水分(ジュース可)のみ摂取が許可される。事前にどの日に何を何g摂取するのかは入院の際計画書に明記され、それが配布されるはずである。
大体はその計画書通りに行われる。全体的な食品の量がまず出されるが、その量の1/3程度の量からはじまり、そこから30分まって、問題なければ残りの量の1/3程度、また30分待って今度は残り全部・・・というように2時間くらいかけてチビチビ食べすすめていく。
具体的に今回のうさどんの息子の例を挙げると
(品目:バナメイエビの煮物、エビ40g、エビはむき身で小ぶり)
9:30 開始、エビの煮物の汁スプーンで3杯
10:00 エビ3個と白米
10:30 エビの残り全部と白米
11:00まで様子を見る。
という具合であった。次の日は同じ感じで「アサリの味噌汁」で行われた。(食べ物は病院から提供されたが、検査するものを自宅から持ってきて病院で食べさせたことも過去にはあった。)
白米に関しては、過去ほかの食品(ほたて)で「食べにくいのだったらご飯持ってきてもいいですよ」を言われたのを思い出し、今回確認するのを忘れたが当日ご飯を持参し、負荷試験の途中で医師に「ご飯持ってきたんですけどいいですか?」と質問したところあっさりと許可された。
最初喉の痛みを訴えていた息子だったが、ご飯と一緒に摂取すると、食品が直接触れないためか喉の痛みが軽減され、スムーズに経口負荷試験を進めることができた。
また、経口負荷試験で行う量が少ない時は朝食抜きで来ている子供のおなかを適度に満たすことができる利点もあるので、ゆるされるなら白米持参はお勧めだ。(与えるときは満腹にならないように注意すること)
順調に進むと経過を見る合間の30分が非常に長く感じる。小さな子供にとって30分ベッドからほぼ動かないでいることは苦行である。その時に持参した暇つぶしが救世主となる。幼稚園時代に入院した時はDVDプレイヤーが役立った。
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経過観察
経口負荷試験は午前中で終わり、昼食を経て病院内は自由にウロウロしてよくなる。
売店に行ったり、子供用の遊び場的なところに行ったりして過ごす。だが、午後の往診があるので2:30くらいまでには部屋に戻っていなくてはならない。この辺の事情は、ほかの入院患者と変わらなく思う。3時におやつが出て、外泊の場合はこの後家に帰り普通に過ごす。
翌日はまた同じことの繰り返しになるので、9時までは病院に戻るように指示された。その際「感染症チェック表」を渡され、外泊中感染症患者との接触がなかったかどうかの確認を行う。
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退院にむけて
経口負荷試験が終わると、問題なければ「この食品に関して除去の必要はないですよ」という旨の書類がもらえる。
それと同時に、今後の方針についての説明がなされる。
除去されたからと言って、いままでろくに食べていないのに急に大量に食べたりすることはできない。これからは家庭で週○回、これぐらいの量を試してくださいなど医師から指示される。退院が伸びるのは重篤な症状が現れた時で、そのほかは計画通りの退院となる。
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まとめ
経口負荷試験は子供にとっての試練である。
快適に過ごせるように親のサポートは欠かせない。意外と難しいのは子供をおとなしくさせておくことである。入院が決まったら何で暇つぶしさせるか、考えておくとよい。
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